「1億円超え」の熱狂に隠された真実。マンション高騰の裏側と、私たちが忘れてはいけない「土地」の重み。
最近、ニュースを見れば「東京のマンションが1億を超えた」「家賃もどんどん上がっている」 なんて話ばかり。そんな景気のいい話を聞くと、大家さん仲間から「久喜の家賃も、もっと強気 でいけるんじゃない?」なんて相談を受けることもあります。 でも、30年この街で不動産を見続けてきた私からすると、今の数字はどこか「無理をしている な」という危うさを感じるんです。今日は、メディアが教えてくれない「高騰のウラ側」と、私た ちが大切にすべき不動産の本質について、本音でお話しします。
1. 「上がっている」は本当か? データが語る意外な事実まず、皆さんに知ってほしい驚きのデータがあります。 新聞では「マンション最高値!」と騒 いでいますが、実は「実際に取引された価格(成約単価)」を見ると、東京ですらここ1年以上、 ほぼ横ばいなんです。 「売りたい値段(希望価格)」はどんどん上がっていますが、「買える値段(成約価格)」はすでに 天井。つまり、普通の人の給料ではもうこれ以上は出せないという、限界点に達しているんです。 これって、バブルの終わり際によく似ています。売り手だけが強気で、買い手がついてこられない。 そんな状態で家賃だけを上げようとするのは、まさに「出口のない勝負」を仕掛けるようなものです。 2. 東京の家賃は「苦し紛れ」の上昇?「でも東京の家賃は上がってるだろ?」という声も聞こえてきそうですが、これにも切ない理由があ ります。 今の東京のマンションは高くなりすぎて、普通の共働き夫婦では逆立ちしても家を買えなくなってい ます。家を買うのを諦めた人たちが、「仕方なく」高い家賃を払って賃貸に住み続けている。つまり、 景気がいいから上がっているというより、「家を買えないから、賃貸の家賃が高くても借りるしかない」 という、歪んだ状況なんです。 実際、東京の大家さんの「希望」と、借りる人の「限界」には、月々6万円以上の大きな開きがある という調査結果も出ています。都心ですら、この無理な値上げのせいで「決まらない空室」がジワジワ 増え始めているのが現実です。
3. 「空中の権利」と「本物の土地」私が今のマンションブームを見ていて一番気になるのは、「土地の重み」が忘れられていること。マン ションは、いわば「空中の権利」を細かく分けたものです。建物はいつか必ず古くなりますが、土地は 腐ることも消えることもありません。今の価格高騰は、土地の価値というより「建築費の高さ」や「ま た上がるだろう」という期待で膨らんでいるだけ。 土地を持たないマンション投資は、私から見れば不動産投資というより、昔のゴルフ会員権の転売に 近い「ギャンブル(投機)」に見えてしまいます。
4. 久喜の街で、地に足をつけてさて、私たちの久喜はどうでしょう。 東京のようなマネーゲームの場所ではありません。ここで暮ら すのは、一生懸命働いて、家族と静かに暮らしている方々です。 入居者さんの給料が急に増えない中で、東京のニュースだけを見て家賃を上げたらどうなるか。答え は簡単、他へ引っ越して「空室」になるだけです。 私たち地元の不動産屋や地主が守るべきは、一時的な東京のブームではなく、この土地の「相場」と、 入居者さんとの「信頼関係」です。
最後に:私のおせっかいなアドバイス私は、大家さんの大切な資産を長く守るのが仕事です。 だから、たとえ大家さんから「家賃を上げたい」 と言われても、それが空室の原因になると判断したら、心を鬼にして「今はやめておきましょう」とアドバ イスさせていただきます。 「東京がこうだから」ではなく、「この部屋に住む人が、笑顔で家賃を払ってくれるか」を一番に考える。 それが、30年この街で生きてきた私の想いです。 ブームはいつか去りますが、土地と信頼は一生ものです。これからも、地に足のついた経営を、一緒に 続けていきましょう。 |








